インタビュー

接骨院・鍼灸院のこだわり&裏話に迫る!突撃!訪問インタビュー

2019年01月31日

女性患者に選ばれる接骨院のこだわり

鍼灸接骨院に来院される患者さまの約7割が女性だと言われています。そのため、美容・女性用メニューを用意したりキッズスペースを確保している院も多く見られますが、女性はそれだけで院を選ぶことはしないでしょう。女性は様々なところに目を向け、通う接骨院(整骨院)を見極めています。
女性患者が集まる院はどんな取り組みを実際にしているのか、多くの女性患者から支持を受けている骨盤整体×salonの田里院長にお話を伺いました。
ほねつぎアカデミーのゲストエキスパート塩中との対談形式のインタビューとなっています。ぜひご覧ください。

株式会社光井JAPAN 骨盤整体×salon 田里麻季院長

株式会社光井JAPAN
骨盤整体×salon 田里麻季院長

もともと地元の沖縄で会社員をしていました。肩こりや腰痛に悩まされた時、お世話になった接骨院の先生が主訴をしっかり聞いてくれて、安心感を抱いたのを覚えています。私も身体の辛さや痛みを感じている人たちを楽にしてあげたい、何か自信になるものを身につけたいと思い柔道整復師になりました。

この院は20~50代の人に女性に支持を受けていますよね。もともと女性患者さんに来ていただきたいというお考えがあったのでしょうか。

ありましたね。昔エクササイズに通っていた時があったんですが、その時のインストラクターさんが妊娠中だったんです。出産時の骨盤の開きとか出産後に太りたくない、産後ケアが気になると直接聞いていたので、やっぱりそういうケアに女性はとても興味を持っていてニーズがあるんだなと実感していました。

実際、この院に来られている患者さんの多くも骨盤・産後骨盤ケアを求めて来られています。なので、女性やお母さん方が来やすいようにお子さん連れ優先日を設けたり、キッズスペースだけではなく施術ベッドの横にベビーベッドを置いています。赤ちゃんだと特に目の届く場所にいた方が患者さんも安心されます。

また、ボキボキって音が鳴る施術は女性からすると恐怖心を持たれやすいので、施術にはトムソンベッドを使用しています。トムソンなら安全ですし、患者さんに「安全に施術ができるんですよ」という説明していくことで私たちの学びにもなっています。

施術ベッドの横にベビーベッド▲特に小さいお子さんは、お母さんの目の届く場所に。

お子さん連れ優先日ですか。具体的には他の日と何が違うのでしょうか。

お子さん連れ優先日には、受付さんにアシスタントとしてお子さんを見てもらうようにしています。アシスタントの存在は、お子さん連れの患者さんは重要視されていて、「ちゃんと子どもを見てくれている」と安心して通院できる1つの要素になっています。

施術者だけでは、お子さんを十分に見ることはできませんので、お母さんからすると不安なんです。不安のまま施術を受けるのと安心して施術を受けるのとでは、施術の体感や結果も変わってくると思いますので、そうした不安を取り除くためにもアシスタントは必要ですね。

また、この院は地域の人たちのちょっとした交流の場になっているので、赤ちゃんと触れ合えたり成長を見られることを喜んでくれる患者さんもいます。若い女性患者さんは、もし将来出産して産後ケアに行こうと思ったときに、ここなら安心して子どもを連れてこられるな、とイメージもしやすくなると思います。

産後の方だけではなく他の地域の人も元気なってくれるので、お子さんがいらっしゃる患者さんには、お子さん連れ優先日に来ていただきたいなと思います。

女性の心情や施術への恐怖心などは、女性だからこそ理解できる部分ですね。他にも女性として、院長が患者さんに伝えていること、気をつけているところはありますか。

体調の変化などは女性でしか気づけないこともあるので、患者さんだけではなくスタッフに対しても「もしかして体調悪いんじゃない?」と一声かけるようにしています。女性目線だからこそ、そういう細かいところに目が行くと思いますし、こうして見た方が患者さまの満足度は上がるよ、とスタッフにも伝えています。

力では男性には負けますが、そういう気づきの部分は女性の方が得意だと思いますね。しっかり施術するというのはもちろんですが、スタッフ一人一人が患者さんに寄り添い、患者さんのためを思って対応することを心がけていることで、新患さんの紹介にも繋がっています。

田里麻季院長インタビュー
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本当に患者さんを健康にしたいなら「他人行儀」ではいけない

手書きの掲示物、大きな掲示物が印象的ですよね。きっと患者さんも注目されていると思いますが、こんなにたくさんの掲示物を作るのは大変ではありませんか。

掲示物は患者さんがお帰りになった後や朝早くにスタッフで作ることが多いです。手書きのものは、描くのが得意なスタッフが作ったものを院のサイトにあげて、グループ院のみんなで共有できるようにしています。

大きな掲示物に関しては、以前は各院で作っていましたが結構大変な作業なので、綺麗な状態であれば近くの院で交換しあって患者さんを飽きさせないような雰囲気づくりをしています。掲示物が変われば患者さんとの会話に一つになったり、コミュニケーションのツールにもなるので目に見るものは変化を出させているんです。

こちらの院のスローガンは「アットホームな笑顔溢れる院」でしたね。アットホームという言葉はよく聞くのですが、院長が考える「アットホームな院」の定義とは何でしょうか。

どんな患者さんが来ても家族のように受け入れられる温かい空間にするだけではなく、患者さんの人生を考えて施術もできる院だと思っています。

人生を考えて施術をする、というのは具体的にどういうことでしょう。

今までの接骨院は、症状を緩和するだけで根本的な原因まで探ってはいなかったと思います。なので、「○○さんは、この痛みが取れたら何がしたいんですか」とゴールを共有して「じゃあこういうことをしたらダメです」「こういうトレーニングが必要なんですよ」と、ゴールに向けて患者さんに施術を行い、必要であれば生活指導、トレーニングといったさまざまな視点から、他人行儀にならずにしっかり提案していける院です。

なるほど。では、その院長のお考え・院のビジョンを新人に教育していくとき、どういうふうに伝えられますか。

新人育成をどうやって行くかは私の中で課題に感じていて、どういう言い方が伝わりやすいだろうと考えながらやっている最中です。今は、施術録にアドバイスを書いたり、「この患者さんのここを重点的に施術しているのは、こういう状態だからなんだよ」とアプローチ理由を共有しています。

新入社員はまだ施術者目線で患者さんを見ていることがあるので、患者さんが自分の家族ならどの様に対応するかを考えられて、患者さんにも安心して施術を受けていただける施術者になってほしいと思います。

田里麻季院長インタビュー

では最後に、沖縄を出て大阪で院長をしている今だからこそ、学生や他の施術者に伝えたいことはありますか。

多くの技術・情報がある中で、必要なものや最適なものを選ぶのはとても大変です。さまざまなことに興味を持つ反面、これでやっていけるのかと不安もあるはずです。

しかし、今だからこそできること、やってみないと分からないことがたくさんあります。私自身、最新の情報・技術がある地域で学びたい、今行かないと今後行けるか分からない、と思い沖縄から大阪へ出てきて、今頑張っている最中です。

「自分はここまでやるんだ」という気持ちを持っていれば、辛いことがあっても楽しく働けるようになると思うので、その気持ちは大事にしてください。

田里院長、ありがとうございました。

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塩中 一成

INTERVIEWER: 塩中 一成/柔道整復師
院長、代表取締役などを歴任。 失敗も含めた今までの豊富な経験、体験した多くの事例を基に、身につけた臨機応変な対応力を活かし、問題を自分で解決できる人材育成に尽力。 ほねつぎチェーンの開業研修、関連鍼灸接骨院の支援研修、12か月間のリーダーシップセミナーを続けている。接骨院・整骨院・鍼灸院の経営サポートをする「ほねつぎアカデミー」のゲストエキスパートとして、接骨院・鍼灸院のあらゆる悩みを解決に導く。